地震リスクの調べ方

J-SHIS(地震ハザードステーション)を活用して物件周辺の揺れやすさを確認する方法

1. 地震リスクを調べる重要性

日本は世界有数の地震大国であり、物件選びにおいて地震リスクの確認は不可欠です。同じ市区町村内でも、地盤の特性や活断層との距離によって揺れやすさは大きく異なります。

地震リスクは不動産取引における重要事項説明の対象ではありませんが、住まいの安全性を左右する重要な要素です。防災科学技術研究所が提供するJ-SHISを活用することで、地点ごとの地震リスクを無料で確認できます。

2. J-SHIS(地震ハザードステーション)とは

J-SHIS(Japan Seismic Hazard Information Station)は、国立研究開発法人防災科学技術研究所が運営する地震ハザード情報公開サービスです。地震調査研究推進本部が公表する「全国地震動予測地図」のデータを地図上で確認できます。

確認できる主な情報

  • ・今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率
  • ・地盤の揺れやすさ(表層地盤増幅率)
  • ・周辺の活断層の位置と活動履歴
  • ・過去の地震の震源分布

3. J-SHISの使い方

J-SHISは以下の手順で利用できます。

  • 1J-SHIS Map(j-shis.bosai.go.jp/map/)にアクセス
  • 2画面上部の検索窓に住所を入力して検索
  • 3左側メニューから「確率論的地震動予測地図」を選択
  • 4「今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」を選択
  • 5地図上の色分けで対象地点の確率を確認

地図の見方のコツ

地図を拡大すると、より詳細な地域ごとのリスクの違いが見えてきます。特に河川沿いや埋立地は周辺と比べてリスクが高い傾向があります。

4. 30年以内の震度6弱以上の確率の見方

J-SHISで最も注目される指標が「今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」です。この確率は地点ごとに算出されており、色分けで表示されます。

確率リスクレベル参考
0〜3%比較的低い日本国内では相対的にリスクが低い地域
3〜6%やや高い一定の備えが必要な地域
6〜26%高い多くの主要都市がこの範囲に該当
26%以上非常に高い南海トラフ沿い、首都直下等の影響を受ける地域

確率の読み方に注意

3%という確率は低く感じるかもしれませんが、30年間で3%は決して無視できない数値です。参考までに、火災保険の保険事故率よりもはるかに高い確率です。地震リスクが低い地域でも、十分な備えは必要です。

5. 地盤の揺れやすさと増幅率

同じ地震でも、地盤の特性によって揺れの大きさは異なります。J-SHISでは「表層地盤増幅率」として、地盤の揺れやすさを数値で確認できます。

増幅率地盤の特徴揺れやすさ
1.0以下岩盤・硬い地盤揺れにくい
1.0〜1.6やや硬い地盤普通
1.6〜2.0軟弱な地盤(沖積層等)揺れやすい
2.0以上非常に軟弱な地盤(埋立地等)非常に揺れやすい

河川沿いの低地、埋立地、かつての沼や池を埋め立てた土地などは、表層地盤増幅率が高くなる傾向があります。液状化のリスクとも関連するため、注意が必要です。

6. JikoDBでの地震リスク表示

JikoDBでは、物件詳細ページの「災害リスク」セクションで地震に関するリスク情報を表示しています。ハザードマップデータに基づき、物件所在地の災害リスクを自動判定しています。

地域リスクチェック機能

JikoDBの検索機能では、住所を入力するだけで地震リスクを含む地域の総合リスク情報を確認できます。事故物件情報と合わせて、災害リスクも一括でチェックできるのがJikoDBの特徴です。

7. 物件選びの地震リスクチェックリスト

物件を検討する際に確認すべき地震リスクのポイントをまとめます。

  • J-SHISで30年以内の震度6弱以上の確率を確認する
  • 表層地盤増幅率が高すぎないか(2.0以上は要注意)確認する
  • 建物の耐震基準を確認する(1981年以降の新耐震基準が望ましい)
  • 周辺に活断層がないか確認する
  • 液状化の可能性がある地盤でないか確認する
  • 地震保険の加入を検討する

関連ページ

※ 本ページの内容は一般的な解説であり、法的助言を構成するものではありません。地震の発生確率は予測に基づくものであり、確率が低い地域でも大地震が発生する可能性があります。最新の情報はJ-SHIS(防災科学技術研究所)および地震調査研究推進本部でご確認ください。