ハザードマップの見方と活用法

浸水・土砂災害リスクを事前に確認し、安全な住まい選びに役立てる方法を解説

1. ハザードマップとは

ハザードマップとは、自然災害による被害の発生が予測される区域を地図上に示したものです。洪水・内水氾濫・土砂災害・津波・高潮など、さまざまな災害リスクを視覚的に確認できます。

市区町村が作成・公表しており、不動産取引においては2020年の宅地建物取引業法施行規則の改正により、重要事項説明時に水害ハザードマップにおける物件の所在地を説明することが義務化されました。

重要な変更点

2020年8月の法改正以降、不動産会社は重要事項説明時に水害ハザードマップ上の物件位置を説明する義務があります。説明がない場合は、必ず確認を求めてください。

2. 国土交通省ハザードマップポータルサイトの使い方

国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」では、全国のハザードマップ情報を一元的に確認できます。主に2つのサービスが提供されています。

重ねるハザードマップ

洪水・土砂災害・津波・道路防災情報など、複数の災害リスク情報を地図上に重ねて表示できます。住所を入力するだけで、その地点の災害リスクを一覧で確認できます。

わがまちハザードマップ

各市区町村が作成した各種ハザードマップへのリンク集です。より詳細な地域ごとの情報を確認したい場合はこちらを利用します。

基本的な使い方

  • 1ハザードマップポータルサイトにアクセスし「重ねるハザードマップ」を選択
  • 2検索窓に調べたい住所を入力して検索
  • 3画面左側のメニューから確認したい災害種別(洪水・土砂災害等)を選択
  • 4地図上で色分けされたリスク区域を確認

3. 浸水想定区域の見方

浸水想定区域とは、河川が氾濫した場合に浸水が予想される区域とその深さを示したものです。想定される浸水深によって色分けされています。

浸水深リスクレベル想定される被害
0.5m未満低い床下浸水の可能性
0.5m〜3.0m中程度1階の床上浸水、避難が必要
3.0m〜5.0m高い2階まで浸水の可能性、早期避難が必須
5.0m以上非常に高い建物の2階以上まで浸水、生命に危険

内水氾濫にも注意

河川の氾濫だけでなく、下水道の処理能力を超える集中豪雨による「内水氾濫」も浸水リスクの一つです。都市部では特に注意が必要です。内水氾濫のハザードマップは別途公表されている自治体もあります。

4. 土砂災害警戒区域の見方

土砂災害警戒区域は、土砂災害防止法に基づき都道府県知事が指定する区域です。2段階の区域が設定されています。

土砂災害警戒区域(イエローゾーン)

土砂災害が発生した場合に住民等の生命または身体に危害が生じるおそれがある区域です。警戒避難体制の整備が必要とされます。不動産取引時の重要事項説明で告知が必要です。

土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)

土砂災害が発生した場合に建築物が損壊し、住民等の生命に著しい危害が生じるおそれがある区域です。特定の開発行為の制限、建築物の構造規制、移転の勧告等の対象となります。

5. 津波・高潮ハザードマップ

沿岸部の物件を検討する場合は、津波ハザードマップと高潮ハザードマップも確認が重要です。

  • 津波ハザードマップ: 最大クラスの津波が発生した場合の浸水想定区域を示します。津波避難ビルの位置や避難経路も確認できます。
  • 高潮ハザードマップ: 台風等による高潮で浸水が予測される区域を示します。東京湾や大阪湾沿岸では特に注意が必要です。

6. JikoDBでの災害リスク確認

JikoDBでは、国土交通省のハザードマップデータを基に、物件ごとの災害リスクを自動判定して表示しています。物件詳細ページの「災害リスク」セクションで以下の情報を確認できます。

洪水浸水想定

物件所在地の想定浸水深を自動取得し、リスクレベルを表示します。国土交通省が公開する浸水想定区域データに基づいています。

土砂災害リスク

土砂災害警戒区域(イエローゾーン)・特別警戒区域(レッドゾーン)の該当状況を表示します。

津波浸水想定

沿岸部の物件については、津波浸水想定区域の該当状況を表示します。

JikoDBの災害リスク自動判定について

JikoDBは国土交通省が公開するハザードマップデータを定期的に取得し、物件の所在地に基づいて災害リスクを自動判定しています。物件詳細ページや地域リスクチェック機能で確認でき、物件選びの際の参考情報として活用できます。

7. 物件選びでの活用ポイント

ハザードマップを物件選びに活用する際のポイントをまとめます。

  • 物件の所在地だけでなく、通勤・通学経路や最寄り駅周辺のリスクも確認する
  • 浸水想定区域内の物件では、1階の間取りや水害保険の加入を検討する
  • 土砂災害警戒区域の物件は、大雨時の避難経路を事前に確認しておく
  • 複数の災害リスクが重なるエリアは特に慎重に検討する
  • ハザードマップは更新されることがあるため、最新情報を確認する

関連ページ

※ 本ページの内容は一般的な解説であり、法的助言を構成するものではありません。ハザードマップの情報は想定に基づくものであり、実際の災害では想定を超える被害が発生する可能性があります。最新の情報は各自治体および国土交通省ハザードマップポータルサイトでご確認ください。